◎トルクメニスタンフォーラム11月・レポート

●「トルクメニスタンフォーラム11月」レポート
ー禁無断転載ー
11月19日、中央アジアートルクメニスタン・フォーラム
トルクメニスタン・レポ―ト
11月19日、駐日トルクメニスタン大使館にて
「Amiaトルクメニスタン・フォーラム」開催。
今年6月に続いて大使館より、
建国30周年、永世中立国25周年なので
再度開催したいと連絡があり、少し趣向を替えて
行いました。ラクダの毛で作った敷物や
頭に被る男女別の帽子を見て、組み紐で腕につける
ミサンガつくり、Gopuz(口琴)の演奏披露など。
おみやげはテーブルの敷物、国旗のバッジ、資料。
お医者さんでもある大使の挨拶と日本語の達者な
書記官の話=アフガンに天然ガスのパイプライン
をつなげて経済発展に寄与していますとのこと、
また日本からの観光に力を入れているので来年以降
頑張ります、と。書記官は来年夏に任期が終了、本国へ。
では次回は大使になって戻ってきてね、と伝えたら
将来はそのつもり、、ですとのことでした。
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学生スタッフ・レポート
(TY)
◎グルバンマンメト・エリャソフ特命全権大使のご挨拶(通訳:ベルディエワ二等書記官)
・経済関係での日本とトルクメニスタン二国間の経済強化を目指す
・その他にも、あらゆる分野において国家間関係の強化を目指す
・来年(2022年)の外交樹立30年に合わせ、日本へのチャーター機の手配を現在調整中
◎ベルディエワ二等書記官によるレクチャー
1トルクメニスタンについての概説
・日本において、年々トルクメニスタンへの興味は高まっている。
・来年の二国間の外交樹立30周年に、文化行事や記念式典を開催予定
・首都(アハル州アシガバード)、人口、地理、言語の説明
・2021年で独立30周年。9月27日に記念軍事パレードが開催された。
・アシガバードにある独立記念モニュメント(高さ91m)の紹介
・1995年に国会総会で承認され永世中立国となった
・トルクメニスタンが提案し国連総会で承認され、2021年を「平和と信頼の年」制定。
2トルクメニスタンの観光事情
・日本からの訪問について。直行便はなく、トルコ、アラブ首長国連邦、ロシアなどを経由する必要あり。
・コロナ次第では、来年チャーター機を手配できるかも。現在交渉中。直行便(所要時間およそ8時間)導入を目標としている。
3トルクメニスタンの町
・アシカバット(=「愛の町」という意味)、世界一大理石が使われている町。
・トルクメンバシ
・ヤンガラ、地獄の門
4馬、ラクダについて
・トルクメニスタン原産馬である「アハルテケ」
・ラクダの毛から作られた布(サチョ)の紹介。パンを包んで保存し、来客を歓待するために使用する)
・馬肉は高貴なものとして考えられているため食べない
5味覚
・メロン(大阪万博に参加予定で、その際にメロンの取り寄せを目標)日本にメロンと違い、長くて大きい
・ドラグマ
・シャシリク(ロシア、トルコなどにもあるが、トルク風としてチョウザメのシャシリクがある)
・チョウザメ
6観光など
・ビザ取得は思うほど困難ではない
・国内線が発達しているため、飛行機を交通手段としてツアー可能(大体1h以内で観光名所に行ける)
・道路も発展しているため陸路も可能
・TAPIガスパイプラインプロジェクトとしてトルクメニスタン、アフガニスタン、パキスタン、インドで協働
・住友商事、三菱日立パワーシステムズと提携し、2015年にアフガニスタン向けの火力発電所を敷設
7日本との関係
・天皇即位の礼の際に大統領の訪日
・首脳会談(安倍元首相、菅元首相)
・日系大手企業の進出(川崎重工、東洋エンジニアリングなど)
・東京オリンピック女子重量挙げで初銀メダルを獲得
・日本語教育の発展。中央アジアでは最も日本語学習者が多い。
◎伝統について
・二本の紐を使った手編みの体験(手や足につける、布につける)
・絨毯の紹介(模様は、5つの州を表す。国旗にも用いられている)
・シルバーアクセサリーについて(20kgの重さを身に着けており、それが女性の早世の原因とも言われている)
・結婚式についてのビデオ
◎口琴(トルク語でGopuz)の演奏
・ロシアのサハ共和国では国民楽器として演奏される
・日本でも平安時代の頃から演奏されていた
(SN)
○大使からの挨拶
こんばんは。大使館ではこのコロナの中で計画していたものができないことが多かった。
独立30周年についても、盛大に祝いたかったが、できなくなった。
この30年を一言で言えば、2カ国間では多岐の分野に渡って大きな発展を遂げた。
特に経済では大型プロジェクトも行い、日本の融資も受け(?)、これからも続けていきたい。
今後も2カ国間における発展を続けていきたい。国交樹立30周年を迎え、その記念にトルクメニスタン
と日本のチャーター機を用意したいと思う。それが実現した際にはここにいる皆様を必ずお連れし、
ぜひトルクメニスタンに訪れてほしい。
○司会からの今回の大使館フォーラムについての説明
○大使館書記官からの話
・はじめに
2009年、学生として初めて来日したが、日本でのトルクメニスタンの認知度の低さに、とても残念で、寂しく思った。
その後、2カ国間の架け橋になりたいと思い、外交官を目指した。自分の仕事として、トルクメニスタンの文化の発信
というよりも、外交、政治に関することを行っている。
日本人のトルクメニスタン及び中央アジアへの関心は次第に増えている。“謎の地域”というイメージが強く、
行ってみたいという気持ちを駆り立てている。
・トルクメニスタンについて
スライドのイラスト→(日本人漫画家によって書かれた?)伝統衣装の女性と馬
トルクメニスタンでは、馬は国章において象徴的に描かれるように、とても大切なものである。特にアハルテケは速く、
美しい馬である。
5つの州があり、首都アシガバットはアハル州に位置する。国境についても陸地で隣接する国とカスピ海を挟んで
アゼルバイジャンが位置する。主な言語はトルクメン語、ロシア語である。
・独立について
1991年9月、ソ連から独立し、今年はその30 周年にあたる。独立後、トルクメニスタンはどのように進むべきかを考えたとき、
紛争がなく、また、他国へ干渉しないことが挙がり、1995年12月、国連総会において、“永世中立国”として認められた。
・交通手段
日本からの直行便はないが、チャーター機の検討、さらに定期便を設けられるようにしたい。
・首都アシガバットについて
“愛の街”と呼ばれる。大理石張りの建造物の多さがギネス記録に登録されており、マンションなどおよそ60%が大理石張りである。
・ユネスコ
現在、世界遺産には3件登録されており、中世紀のものが多い。今後、注目するべき訪問地として、“地獄の門”がある。
半世紀以上燃え続ける。
・その他(動物)
ラクダはシルクロードでの輸送機関として活躍した。ラクダの肉や血は薬のようなや空割を果たした。
また、毛からは布(サチャ?)を作ることができ、その布から作った服は体を優しく守り、
また、精神的にも災いから身を守るものとして扱われる。(サチャは客人の歓迎の際にも使用される?)
・トルクメニスタンの味覚
まず、メロンが有名。日本のものと違う点は、大きさであり、夏?秋には4?5キロほど、大きいもので15キロある。
冬メロンの日本への輸出も試行錯誤中であるが、2025年の大阪万博までには実現させたい。
ピラフやシャシリク(ケバブのようなもの)は中央アジア全体で有名だが、ドグラマー(?)はトルクメニスタンのみで
有名である。
・観光モデルルート
海外からのルートについて、多くの旅行会社はトルクメニスタンを、ウズベキスタンなどの他国と連携させて扱うことが多い。
また、ビザの入手の難しさも度々言及される。
国内のルートについて、航空路線や各道路も整備が進んできた。電車ではアフガニスタンなどの国境付近まで行くことができる。
アフガニスタンに関して、トルクメニスタンは国際的、人道的に支援を行ってきた。それはその国の政権が変わろうとも同じことである。
隣国の安定は、トルクメニスタンをはじめとする周辺地域の安定に繋がると考える。
・日本とトルクメニスタン
2カ国間については、令和での天皇即位の際の挨拶、安倍首相、菅首相との対談など多くの場面で関わってきた。
また、2021年の東京オリンピックにおいて、トルクメニスタン初のメダルを獲得した。
この快挙を東京での大会で成し遂げたことは、とても記録的である。
・教育
トルクメニスタンにおける日本語を学ぶ学生は2000人以上(?)おり、中央アジアで最も多い。
日本で教育を受けたいという学生は多く、筑波大学や東京大学などとの交流も行われる。
○口琴について
gopyz(ゴフーズ?ゴフーザ?)という。主に女性が演奏する楽器であり、戦地に行く男性を想って演奏される。
楽器(の演奏?)
自体が食べ物、土地と交換できるものだった(?)。
日本にも口琴があり、平安時代や江戸時代に見られた。江戸時代には幕府が禁止するほどの人気があった。
氷川神社(どこの?)で口琴が発見された。それは鉄製であり、また、神社で見つかったことから、貴重なものとして扱われて
おり、当時の権力者の保有などが考えられる。ユーラシア大陸の西と東の両端で、口琴が扱われていたことは印象的である。
(TM)
◎グルバンマンメト・エリャソフ大使の挨拶(通訳:ベルディエワ二等書記官)
・来年(2022年)の外交樹立30年に合わせて日本へのチャーター機の手配を検討中。
・日本とトルクメニスタン二国間の経済強化
◎伝統
・二本の紐を使った手編みの体験(ミサンガ)
・絨毯の紹介(5つの州を表している色合いで国旗にも用いられている)
・トルクメニスタンに住む女性の結婚についてのビデオ
◎Gopuzの演奏
・平安時代ごろから日本でも演奏されていた
・サハ共和国では国民楽器とされている。
◎ベルディエワ二等書記官による説明
[トルクメニスタンの概説]
・日本中で、年々トルクメニスタンへの興味関心が高まっている。
・樹立30周年に、日本で文化行事や記念式典を開催予定
・首都(アハル州アシガバード)についての説明
・2021年で独立30周年を迎えたため、9月27日に記念軍事パレードが開催された。
・アシガバードにある独立記念建造物(高さ91mのタワー)の紹介
・1995年に国会総会で承認されてトルクメニスタンは永世中立国となった
[トルクメニスタンの街並み]
・アシカバット世界一大理石が使われている町。
・街並みが素晴らしい
・トルクメンバシ
・地獄の門
[ラクダや馬について]
・ラクダのミルクは結核病の薬として飲まれていた。
・トルクメニスタン原産馬であるアハルテケ
・ラクダの毛から作られた布は、パンを包んで保存する他、来客を歓待するために使用される。
・馬肉は高貴なものとして考えられているため特別なお祝い事などがない限り食べない。
[有名な果実や食物]
・メロン(日本のものと少し異なっており細長いつくり)
・ドリグメ
・チョウザメ
[トルクメニスタンの観光事情]
・日本からの訪問については直行便がないため、トルコ、ロシア、アラブ首長国連邦を経由する必要がある。
・コロナの感染状況によるが、所要時間およそ8時間の直行便の手配を目標としている。(チャーター機)
[観光]
・ビザ取得はかなり前よりも容易にできるようになった
・国内線が豊富なため、飛行機を交通手段としてツアーが可能である(大体1時間以内で観光名所に行くことができる)
・様々な企業と提携し、2015年にアフガニスタン向けの火力発電所を敷設
[日本との交友関係]
・天皇即位の礼の際に大統領の訪日
・安倍元首相、菅元首相との首脳会談
・東洋エンジニアをはじめとする日系大手企業の進出
・日本語教育も充実している。
(了)